スタート 全行程:5時間
利根川の大きさを全身で感じられます。
利根川は新潟県と群馬県の県境にある大水上山から始まり、途中で山岳から流れる水を集めて、銚子より太平洋へ繋がる大河。
「坂東太郎」の愛称で親しまれている日本で2番目に長い川ですが、河岸公園から対岸の茨城県神栖市波崎までの川幅は1km以上あり、平成8年(1996年)まで渡し船がありました。
江戸時代に徳川家康の命令によって江戸の洪水を防ぐため利根川を銚子へ流れるように大工事を行ってからは、東北方面からの物資や銚子の醤油や魚などを直接江戸へ運べるようになり銚子は大いに繁栄しました。
銚子駅に戻り銚子電鉄に乗車してください。(徒歩約15分)
犬吠駅で下車して徒歩10分。
犬吠埼灯台で銚子を感じよう!
灯台と併設されている資料館もお勧めです。
犬吠埼灯台が建っている岬は、恐竜が生きていた時代(約1億2000万年前)の地層で、国指定天然記念物や日本の地質100選にもなっています。ここで大きなアンモナイトの化石(千葉県指定天然記念物で市内八木町の銚子ジオパークミュージアムに展示中)が発見されています。
元日の前後10日間だけは地球の地軸の傾きにより犬吠埼が最も早く日の出を迎えます。運が良ければ水平線から初日の出が拝めます。
映画の冒頭で大波がザブーンと岩に砕けるシーンを覚えていますか?なんとあの場所は犬吠埼なんです!灯台を正面に見て右側の崖下をのぞいてみてください。現在、東映ではデジタル化に対応してCGで制作されたものが採用されているそうです。その作品名が「荒磯に波」なんです。
三越百貨店の包装紙「華ひらく」は、画家の猪熊弦一郎氏が銚子の海岸(犬吠埼周辺)を散歩中に海辺の丸みをおびた石をイメージしてデザインし、後に漫画家のやなせたかし氏が「Mitsukoshi」の文字を追加したもので、70年近く愛されて続けています。
愛宕山から望む銚子は絶景。
犬吠埼灯台から徒歩約20分、愛宕山を登ってください♪
銚子の最高峰73.6mの愛宕山頂上に建つ地球の丸く見える丘展望館の屋上からは見渡す限りの水平線(約330°)で文字通り地球の丸さを実感できます。展望館の2階にはアンモナイトの化石や琥珀など銚子ジオパークに関する展示コーナーがあります。
琥珀は植物の樹脂が固まったものです。日本最古(約1億3000万年前)といわれる琥珀は市内八木町の銚子ジオパークミュージアムに展示していますが、展望館の2階にもたくさんの琥珀を展示しています。展望館から近い粟島台遺跡には縄文時代の琥珀製品の加工場がありました。
展望館の周辺に広がる畑ではキャベツ栽培が盛んです。昭和28年に上京した銚子の農家が上野で食べた焼きそばがきっかけとなり銚子でキャベツ栽培がスタート。太平洋の黒潮(暖流)の影響で冬でも温かい銚子の気候をいかして春キャベツの生産量が日本一の産地になりました。ブランド野菜「灯台キャベツ」として商標登録されています。
犬の形をした奇岩?
犬のような形をした犬岩は千葉県で最も古い約2億年前(中生代)の地層(砂岩と泥岩)でできています。隣接する千騎ケ岩も犬岩と同じ年代のもので海岸崖地植物が自生しています。初夏になると銚子の海岸の至る所でスカシユリが花を咲かせます。犬岩周辺でもたくさんのスカシユリを鑑賞できます。
銚子のジオパークといえばここ!!
遊歩道から間近で断崖絶壁を見ることができます。
屏風のようにそそり立つ崖が約10km続いています。歌川広重の浮世絵にも描かれた絶景は国指定名勝及び天然記念物に指定されています。銚子マリーナ海水浴場から遊歩道が伸びていて美しい地層を間近で観察することができます。水平に重なるしましま模様の地層は約300万年前に深い海の底に積もったもので、その上に約100万年前に浅い海の底で積もった地層や関東ローム層が重なっています。
屏風ケ浦には悲しい伝説があります。昔、四日市場村垣根(市内垣根町)の長者に延命姫という顔に大きなあざがある娘がいました。延命姫が恋心を寄せていた安倍晴明は通蓮洞(屏風ケ浦)へ逃げ、装束と草履を脱いで近くの寺に隠れます。延命姫は晴明の装束を見て身投げしたと勘違いして、後を追うように屏風ケ浦へ身を投げて絶命してしまうという悲しい伝説です。利根川河口に流れ着いた姫の歯と櫛を祀った神社が現在の川口神社(川口町2丁目)といわれています。
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